西 成 区 北 西 部 における 居 住 環 境 の 実 態 調 査 報 告 書 特 定 非 営 利 活 動 法 人 エスアイ 協 会

目 次 Ⅰ. 調 査 概 要 1. 目 的 2. 内 容 3. 体 制 4.ヒアリング 調 査 について 2 2 2 3 Ⅱ. 調 査 結 果 1. 土 地 利 用 の 変 遷 2. 街 区 の 変 遷 2-1.A 被 災 地 区 2-2.B 非 被 災 地 区 2-3.まとめ 3. 住 宅 と 居 住 者 の 類 型 3-1. 賃 貸 住 宅 の 類 型 3-2. 簡 易 宿 泊 所 共 同 住 宅 の 類 型 3-3. 居 住 者 の 類 型 3-4. 住 宅 と 居 住 者 の 類 型 の 対 応 関 係 ( 仮 説 ) 4.ヒアリング 調 査 から 見 えてきた 現 状 4-1.28 平 米 (15 畳 ) 未 満 の 極 狭 小 住 宅 市 場 をめぐるアクター 4-2. 本 人 のニーズと 福 祉 的 規 範 の 関 係 から 見 た 居 住 サポートの 位 置 4-3. 収 益 源 ごとにみた 適 正 ライン 設 定 の 振 り 幅 4-4. 聞 き 取 り 対 象 者 の 例 4-5. 聞 き 取 り 内 容 の 例 と 聞 き 取 りから 見 えてきたキーワード 5. 住 宅 弱 者 への 居 住 支 援 に 関 する 全 国 と 西 成 北 西 部 との 比 較 6. 西 成 北 西 部 における 賃 貸 住 宅 市 場 の 実 態 からみた 課 題 ~ 住 宅 政 策 の 立 場 から 4 7 7 9 10 12 12 16 18 19 20 20 21 21 22 22 25 27 Ⅲ. 付 録 事 例 集 29

Ⅰ. 調 査 概 要 1. 目 的 西 成 区 は 老 朽 密 集 市 街 地 であると 同 時 に 高 齢 者 障 害 者 をはじめ ホームレス 外 国 人 など 住 宅 困 窮 者 が 数 多 く 存 在 しています 一 方 ハード 面 である 住 居 の 状 況 において 行 政 の 住 宅 政 策 をみると 高 齢 者 の 円 滑 入 居 に 関 する 法 律 が2000 年 に 制 定 されて 以 降 高 円 賃 や 高 専 賃 の 推 進 障 害 者 や 外 国 人 などを 対 象 としたあんし ん 住 宅 支 援 の 推 進 など 国 交 省 と 厚 労 省 という 住 宅 部 局 と 福 祉 部 局 が 意 識 的 に 連 携 した 居 住 支 援 政 策 が 進 められています しかし 施 策 の 推 進 状 況 は 西 低 東 高 となっており 地 域 較 差 があると 同 時 に ゼ ロゼロ 物 件 や 劣 悪 な 無 届 け 施 設 などを 取 り 巻 く 貧 困 ビジネスは 横 行 しており いわゆるハウジングプ アーの 問 題 も 顕 在 化 してきています こうした 西 成 区 の 状 況 をもたらしている 要 因 は 釜 ヶ 崎 や 西 成 区 北 西 部 の 状 況 ですが もう 一 つは 被 生 活 保 護 者 の 多 さとそれにまつわるマーケットの 存 在 と 推 測 されます これまでのまちづくり 活 動 の 中 で 地 区 改 良 事 業 などの 実 施 や 社 会 福 祉 事 業 医 療 事 業 などの 取 り 組 みがなされてきましたが 居 住 に 関 わる 課 題 は 今 なお 根 強 く 残 っています この 研 究 会 では 一 般 地 域 に 比 べ 居 住 環 境 が 劣 っていると 推 測 され 大 阪 市 の 都 市 行 政 課 題 が 集 積 する 西 成 区 北 西 部 および 釜 ヶ 崎 の 居 住 環 境 の 実 態 を 明 らかにします すなわち 宅 建 業 者 や 住 宅 オー ナーなど 住 宅 供 給 者 の 調 査 及 び 課 題 分 析 をするとともに 住 宅 困 窮 者 の 相 談 支 援 活 動 を 関 係 諸 機 関 と の 連 携 のもと 実 施 することにより 居 住 に 関 する 課 題 分 析 とその 背 景 にある 社 会 経 済 的 排 除 との 関 係 を 明 らかにし 住 宅 困 窮 者 の 支 援 方 策 の 検 討 を 行 うことがこの 調 査 の 目 的 です 2. 内 容 計 画 予 定 地 周 辺 の 宅 建 業 者 および 住 宅 オーナーへのヒアリング 計 画 予 定 地 周 辺 のフィールドワーク 既 存 資 料 のサーベイ 3. 体 制 1) 調 査 の 実 施 主 体 特 定 非 営 利 活 動 法 人 エスアイ 協 会 2) 協 力 者 西 成 居 住 サポート 研 究 会 ( 代 表 水 内 俊 雄 / 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ 教 授 ) 実 行 委 員 会 メンバー 座 長 水 内 俊 雄 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ 副 所 長 ) 副 座 長 全 泓 奎 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ 准 教 授 ) 若 松 司 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ G-COE 研 究 員 ) ヒェラルド コルナトゥスキ ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ G-COE 研 究 員 ) 平 川 隆 啓 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ G-COE 西 成 フ ラサ リサーチアシスタント) 柴 田 剛 ( 大 阪 市 立 大 学 文 学 研 究 科 地 理 学 専 修 後 期 博 士 課 程 ) 屋 代 直 信 ( 特 定 非 営 利 活 動 法 人 エスアイ 協 会 事 務 局 長 )

蓬 莱 梨 乃 ( 特 定 非 営 利 活 動 法 人 エスアイ 協 会 事 務 局 ) 学 識 アドバイザリー 佐 藤 由 美 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ 特 任 教 員 ) 米 野 史 健 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ 特 別 研 究 員 ) 葛 西 リサ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ G-COE 特 別 研 究 員 ) 黒 木 宏 一 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ 特 別 研 究 員 ) 稲 田 七 海 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ G-COE 特 別 研 究 員 ) 熊 谷 美 香 ( 大 阪 市 立 大 学 都 市 研 究 プラザ G-COE 研 究 員 ) オブザーバー 西 成 人 権 協 会 社 会 福 祉 法 人 ヒューマンライツ 福 祉 協 会 西 成 区 北 西 部 まちづくり 委 員 会 等 の 地 元 公 益 法 人 関 係 支 援 団 体 等 4.ヒアリング 調 査 について 1) 調 査 目 的 今 回 の 西 成 区 北 西 部 における 居 住 環 境 の 実 態 調 査 では 計 画 予 定 地 周 辺 の 居 住 環 境 の 課 題 を 考 察 していくために 居 住 者 ( 職 業 世 帯 型 年 齢 所 得 従 前 居 住 地 等 )および 住 まい( 立 地 構 造 階 数 建 築 年 規 模 家 賃 等 )を 把 握 し またそれぞれを 類 型 化 することで 当 該 地 域 の 住 宅 の 需 給 関 係 を 考 察 していくことを 目 的 としています しかし このような 類 型 を 定 量 的 な 分 析 で 見 出 すことは 困 難 であるので 今 回 はヒアリング 調 査 を 行 い 定 性 的 な 把 握 をしていきました 2) 調 査 対 象 住 宅 供 給 者 側 である 宅 建 業 者 5 件 (うち 所 在 地 が 大 阪 市 西 成 区 北 西 部 4 件 浪 速 区 1 件 ) お よび 住 宅 オーナー2 件 ( 所 在 地 がともに 西 成 区 北 西 部 外 )に 対 してヒアリング 調 査 を 行 いました 3) 調 査 項 目 ヒアリング 調 査 では 以 下 の 点 をポイントとしています 1 不 動 産 業 者 の 属 性 ( 事 業 内 容 エリア 物 件 数 営 業 規 模 関 連 会 社 など) 2 地 域 の 賃 貸 住 宅 需 給 関 係 想 定 される 需 要 者 像 実 際 の 居 住 者 像 ( 職 業 世 帯 型 年 齢 層 支 払 える 賃 料 住 宅 に 求 める 条 件 等 ) 物 件 の 特 徴 ( 立 地 構 造 階 数 広 さ 建 築 年 家 賃 等 の 平 均 像 分 布 ) 賃 貸 ルールの 特 徴 ( 入 居 時 の 費 用 ( 保 証 金 等 ) 身 元 保 証 人 家 賃 の 支 払 い 方 法 退 去 の 基 準 や 方 法 等 ) 住 宅 所 有 者 の 特 徴 ( 経 営 目 的 や 経 緯 居 住 地 経 営 方 針 等 ) 住 宅 建 設 業 者 の 特 徴 ( 属 性 選 び 方 得 意 分 野 や 関 連 会 社 ( 建 設 業 )の 有 無 等 ) 3 入 居 後 の 居 住 者 の 生 活 や 管 理 上 の 対 応 ( 生 活 支 援 等 ) 4 新 たな 事 業 展 開 の 可 能 性 について

Ⅱ. 調 査 結 果 1. 土 地 利 用 の 変 遷

2. 街 区 の 変 遷 この 調 査 のコアエリア(= 西 成 区 北 西 部 )の 街 区 変 遷 をみるため 住 宅 と 土 地 利 用 の 観 点 から 当 該 エリアのうち 戦 災 を 受 けた 北 部 と 戦 災 を 受 けてない 南 部 の 2つの 地 区 を 採 り 上 げる ここでは 両 地 区 の 事 例 を 検 討 し 調 査 のコアエリアに おける 居 住 について 考 察 する 図 1: 西 成 北 西 部 の 街 区 変 遷 対 象 地 区 (AとB) 2-1. A 被 災 地 区 A 地 区 においては 生 活 保 護 受 給 者 の 増 加 は 長 橋 2 丁 目 16 番 の 辺 りで 最 も 著 しい その 周 辺 の 変 遷 をみると 68 年 の ときは 密 集 住 宅 地 区 ( 長 屋 + 小 規 模 の 工 場 )であったことが 分 かる 周 りは 戦 争 のとき 全 焼 し 公 園 中 規 模 工 場 工 業 用 地 アパートなどとなっている 工 業 関 係 の 用 地 が 圧 倒 的 に 多 い 80 年 の 地 図 をみると 密 集 住 宅 地 が 残 っており そのなかの1つの 長 屋 が 文 化 住 宅 に 建 て 替 えられ 小 規 模 の 工 場 が 多 く 残 っている 一 方 で 中 規 模 工 場 が 消 え 1つの 用 地 に 市 営 住 宅 ( 長 橋 住 宅 )が 建 設 されている この 西 成 区 北 西 部 は 69 年 に 同 和 指 定 地 区 (= 西 成 地 区 )に 含 まれたため 70 年 以 降 市 営 住 宅 の 増 加 がみられる

図 2:1968 年 図 3:1980 年 1999 年 になると 大 阪 市 によって 密 集 住 宅 地 の 再 開 発 が 進 み 始 め 空 き 地 が 増 加 している さらに 小 規 模 の 工 場 が 姿 を 消 す 公 共 施 設 が 設 けられる( 青 少 年 会 館 ) 最 後 に 2009 年 の 地 図 をみると 最 も 大 きい 密 集 住 宅 地 の 立 ち 退 きはほとんど 完 了 しており 逆 に 文 化 住 宅 の 周 りの 大 部 分 はそのまま 残 る 長 橋 住 宅 の 一 部 が 立 て 替 えられ バリアフリーの 市 営 住 宅 と 病 院 も 建 設 されている 8

図 4:1999 年 図 5:2009 年 2-2. B 非 被 災 地 区 B 地 区 においては 鶴 見 橋 2 丁 目 ( 鶴 見 橋 商 店 に 隣 接 )で 生 活 保 護 受 給 者 向 けの 小 型 マンションと 長 屋 が 比 較 的 多 い 1968 年 の 地 図 をみると ここも 密 集 住 宅 地 であり そのなかに 複 数 の 製 作 所 も 位 置 している 1980 年 はあまり 変 化 がみられないが 平 和 荘 の 代 わりに 鶴 見 橋 市 立 保 育 所 ができたことが 分 かる 9

図 6:1968 年 図 7:1980 年 1999 年 に 入 ると 製 作 所 が 多 数 減 少 し 住 宅 へ 変 化 しつつある なにわ 筋 が 延 長 され 密 集 住 宅 地 自 体 がやや 緩 和 さ れている 最 後 に 2009 年 の 地 図 をみると 北 部 の 方 で 生 活 保 護 受 給 者 向 けにコンバージョンされた 小 型 マンションがいくつか 見 える 南 東 部 の 長 屋 は 未 だに 残 っており その 再 生 があまり 進 んでいないことを 示 している 2-3. まとめ 被 災 地 区 における 街 区 変 遷 (=A)の 特 徴 の1つとして 70 年 代 以 降 改 良 住 宅 ができ 市 営 住 宅 となったことがあげら れる しかし 焼 け 残 った 住 宅 地 は 未 だに 残 っており 様 々の 工 夫 やコンバージョンによって 生 活 保 護 受 給 者 の 受 け 皿 と なっている 一 方 公 営 住 宅 はその 面 であまり 機 能 していないことが 言 えよう 非 被 災 地 区 における 街 区 変 遷 (=B)の 特 徴 の1つとして 密 集 住 宅 地 の 空 間 形 態 的 がほとんどそのまま 残 り 以 前 の 製 作 所 などが 住 宅 へ 変 化 し 最 終 的 なステージで コンバージョンによって 生 活 保 護 受 給 者 向 けの 小 型 マンションができ たことがあげられる さらに 民 間 によるまちづくり( 再 生 )が 進 んでいないところで かつての 長 屋 がそのまま 残 って いる 一 般 的 に もっとも 著 しいのは 工 場 製 作 所 などの 減 少 と 住 宅 への 変 化 であり 西 成 区 北 西 部 は まさに 労 働 の 街 か ら 福 祉 の 街 へ 変 化 しつつあるこが 把 握 できたといえよう 10

図 8:1999 年 図 9:2009 年 11

3. 住 宅 と 居 住 者 の 類 型 12

賃 貸 住 宅 の 例 :(A) 木 賃 アパート 所 在 地 : 天 下 茶 屋 1 丁 目 構 造 : 木 造 3 階 建 建 設 時 期 : 不 明 戸 数 : 計 26 戸 間 取 り: 3 畳 一 間 家 賃 : 2 万 5 千 円 備 考 : 元 社 員 寮 の 建 物 を 買 い 取 り 約 40 年 前 にアパートとして 開 設 共 用 トイレ 炊 事 場 炊 事 場 廊 下 外 観 1 階 廊 下 物 置 住 戸 ( 約 3 畳 ) 隣 戸 隣 戸 住 戸 間 取 図 建 物 平 面 図 (2 階 の 一 部 ) 共 用 炊 事 場 (2 階 ) 住 戸 内 部 賃 貸 住 宅 の 例 :(B) 文 化 住 宅 所 在 地 : 長 橋 3 丁 目 構 造 : 木 造 2 階 建 3 棟 建 設 時 期 : 不 明 戸 数 : 30 戸 程 間 取 り: 2DK 家 賃 : 5 万 円 ( 風 呂 付 ) 3 万 5 千 円 ( 風 呂 無 ) 備 考 : 風 呂 付 の 棟 と 風 呂 無 の 棟 が 中 廊 下 を 挟 んで 並 ぶ 台 所 玄 関 外 観 中 廊 下 押 入 押 入 部 屋 (4.5 畳 ) 部 屋 (6 畳 ) 風 呂 トイレ 住 戸 間 取 図 住 戸 内 部 台 所 13

賃 貸 住 宅 の 例 :(C)マンション 所 在 地 : 長 橋 3 丁 目 構 造 : RC 造 3 階 建 (1 階 は 商 店 ) 建 設 時 期 : 30 年 程 前 戸 数 : 計 10 戸 間 取 り: 2DK 家 賃 : 4 万 2 千 円 ~ 備 考 : 高 齢 者 や 障 害 者 の 居 住 騒 音 のトラブルあり ベランダ 部 屋 (4.5 畳 ) 部 屋 (6 畳 ) 外 観 廊 下 台 所 押 入 玄 関 トイレ 風 呂 住 戸 間 取 図 住 戸 内 部 キッチン 部 分 賃 貸 住 宅 の 例 :(D1) 福 祉 アパート 初 期 型 所 在 地 : 南 開 2 丁 目 構 造 : 軽 量 鉄 骨 造 2 階 建 建 設 時 期 : 10 年 程 前 戸 数 : 計 44 戸 間 取 り: 2K,2DK 家 賃 : 4 万 2 千 円 備 考 : 最 初 期 に 建 てられた 生 活 保 護 受 給 者 向 けのアパート 他 物 件 と 比 べて 質 は 高 い 住 宅 :2K 住 宅 :2DK 外 観 廊 下 建 物 平 面 図 (1 階 部 分 : 想 定 ) 台 所 部 屋 (3 畳 ) ベ ラ ン ダ ユニット ハ ス 部 屋 (6 畳 ) 玄 関 部 分 建 物 裏 側 住 戸 間 取 図 (2K: 想 定 ) 14

賃 貸 住 宅 の 例 :(D2) 福 祉 アパート 後 期 型 所 在 地 : 鶴 見 橋 3 丁 目 構 造 : 軽 量 鉄 骨 造 1 階 建 建 設 時 期 : 数 年 前 戸 数 : 8 戸 間 取 り: 不 明 (ワンルームと 思 われる) 家 賃 : 4 万 2 千 円 備 考 : 文 化 住 宅 を 平 屋 建 てに 建 替 階 下 の 騒 音 やバリアフリーの 障 害 となる 階 段 はない 外 観 中 央 の 廊 下 建 物 平 面 図 ( 想 定 ) 住 戸 (7.5 畳 程 ) ユニット ハ ス 外 観 側 面 側 の 玄 関 住 戸 間 取 図 ( 想 定 ) 賃 貸 住 宅 の 例 :(E) 戸 建 型 共 同 住 宅 所 在 地 : 長 橋 2 丁 目 構 造 : 軽 量 鉄 骨 造 1 階 建 建 設 時 期 : 近 年 戸 数 : 2 戸 間 取 り: ワンルーム 家 賃 : 4 万 2 千 円 備 考 : 戸 建 住 宅 の 跡 地 に 建 てられたもの 周 辺 の 戸 建 も 改 修 して 共 同 住 宅 化 している 隣 戸 ユニット ハ ス 外 観 共 用 廊 下 住 戸 (7.5 畳 程 ) 共 用 廊 下 建 物 平 面 図 住 戸 間 取 図 建 物 裏 側 廊 下 奥 の 住 戸 入 口 のドア 15

3-2. 簡 易 宿 泊 所 共 同 住 宅 の 類 型 類 型 建 築 時 期 転 用 時 期 建 物 の 特 徴 住 戸 の 特 徴 家 賃 (E1) 簡 易 宿 泊 所 ( 木 造 ) 1950-60 - 木 造 2~4 階 建 30~50 戸 / 棟 共 同 玄 関 ( 内 廊 下 ) 共 同 トイレ 台 所 1 住 戸 (1~3 畳 ) 600~ 800 円 / 日 (E2) 簡 易 宿 泊 所 ( 軽 量 鉄 骨 造 ) 1970-90 - 軽 量 鉄 骨 造 6~9 階 建 100~200 戸 / 棟 共 同 玄 関 ( 内 廊 下 ) 共 同 風 呂 トイレ 炊 事 1 住 戸 (1~3 畳 ) 800~ 1500 円 / 日 (F1) 簡 易 宿 泊 所 転 用 共 同 住 宅 (サポーティブハウス) 1970-90 2000 年 以 降 軽 量 鉄 骨 造 6~9 階 建 約 100 戸 / 棟 共 同 玄 関 ( 内 廊 下 ) 共 同 風 呂 トイレ 炊 事 談 話 室 1 住 戸 (3 畳 ) 4.2 万 / 月 (F2) 簡 易 宿 泊 所 転 用 共 同 住 宅 (その 他 福 祉 アパート) 1970-90 2000 年 以 降 軽 量 鉄 骨 造 6~9 階 建 約 100 戸 / 棟 共 同 玄 関 ( 内 廊 下 ) 共 同 風 呂 トイレ 炊 事 1 住 戸 (3 畳 ) 4.2 万 / 月 (F3) 簡 易 宿 泊 所 共 同 住 宅 複 合 型 1970-90 2008 年 以 降 軽 量 鉄 骨 造 6~9 階 建 約 100 戸 / 棟 共 同 玄 関 ( 内 廊 下 ) 共 同 風 呂 トイレ 炊 事 1 住 戸 (3 畳 ) 800~ 1500 円 / 日 4.2 万 / 月 (G) 新 築 支 援 付 共 同 住 宅 (サポーティブハウス 含 む) 2000 年 以 降 - 軽 量 鉄 骨 造 6~9 階 建 約 100 戸 / 棟 共 同 玄 関 ( 内 廊 下 ) 共 同 風 呂 トイレ 炊 事 1 住 戸 ( 約 6 畳 )+ 組 込 キッチン 風 呂 トイレ 等 4.2 万 / 月 簡 易 宿 泊 所 の 例 : 軽 量 鉄 骨 造 (6~9 階 建 て) 所 在 地 : 萩 之 茶 屋 構 造 : 軽 量 鉄 骨 造 6 階 建 建 設 時 期 : 1979 年 戸 数 : 125 戸 間 取 り: ワンルーム 家 賃 : 1 泊 1000 円 ~ 備 考 : 簡 易 宿 泊 所 エレベータあり 日 雇 労 働 者 やビジネスマン 等 が 利 用 テレビ 収 納 棚 住 戸 (3 畳 程 ) 土 間 共 用 廊 下 帳 場 住 戸 内 観 建 物 平 面 図 住 戸 間 取 図 共 用 浴 場 共 用 炊 事 場 共 用 廊 下 16

簡 易 宿 泊 所 の 例 : 木 造 (2~4 階 建 ) 所 在 地 : 萩 之 茶 屋 構 造 : 木 造 4 階 建 建 設 時 期 : 1960 年 ごろ 戸 数 : 36 戸 間 取 り: ワンルーム 家 賃 : 1 泊 750 円 備 考 : 住 戸 1 畳 エアコンを 隣 戸 と 共 用 日 雇 労 働 者 や 年 金 生 活 高 齢 者 等 が 利 用 共 用 エアコン テレビ 共 用 廊 下 内 観 住 戸 (1 畳 程 ) 建 物 平 面 図 住 戸 間 取 図 階 段 廊 下 帳 場 簡 易 宿 泊 所 転 用 共 同 住 宅 の 例 : 軽 量 鉄 骨 造 (6~9 階 建 て) 所 在 地 : 萩 之 茶 屋 構 造 : 軽 量 鉄 骨 造 6 階 建 建 設 ( 建 替 え) 時 期 : 2000 年 戸 数 : 96 戸 間 取 り: ワンルーム 家 賃 : 4 万 2 千 円 備 考 : サポーティブハウス 24 時 間 スタッフ 常 駐 様 々なサポートに 対 応 する 談 話 室 有 本 棚 テレビ 談 話 室 (9 畳 程 ) 帳 場 建 物 外 観 帳 場 共 用 廊 下 住 戸 3 畳 浴 場 住 戸 内 観 建 物 平 面 図 住 戸 間 取 図 ( 想 定 ) 談 話 室 17

簡 宿 共 同 住 宅 複 合 型 の 例 : 軽 量 鉄 骨 造 (6~9 階 建 て) 所 在 地 : 萩 之 茶 屋 構 造 : 軽 量 鉄 骨 造 6 階 建 建 設 時 期 : 1979 年 戸 数 : 簡 宿 約 90 戸 共 同 住 宅 約 15 戸 家 賃 : 1 泊 1500 円 ( 簡 宿 ) 月 4 万 2 千 円 ( 住 宅 ) 備 考 : 1フロアーを 共 同 住 宅 に 転 用 その 他 のフロアーは 簡 宿 として 経 営 住 戸 (3 畳 ) 共 同 住 宅 入 口 例 1 共 同 住 宅 入 口 例 2 帳 場 共 同 住 宅 (2 階 ) 入 口 住 戸 内 観 共 用 廊 下 共 用 浴 場 建 物 平 面 図 住 戸 間 取 図 ( 想 定 ) 18

3-4. 住 宅 と 居 住 者 の 類 型 の 対 応 関 係 ( 仮 説 ) 賃 貸 住 宅 と 居 住 者 の 類 型 の 対 応 関 係 ( 仮 説 ) (B2) 文 化 住 宅 風 呂 付 (5) 母 子 等 世 帯 (B1) 文 化 住 宅 風 呂 無 住 戸 : 広 い (6) 障 害 者 (C)マンション (5) 母 子 等 世 帯 (6) 障 害 者 (D2) 福 祉 アハ ート 後 期 型 供 給 時 期 : 古 い (3) 高 齢 生 活 保 護 受 給 者 (4) 年 金 生 活 高 齢 者 (1) 脱 野 宿 生 活 保 護 受 給 者 (1) 脱 野 宿 生 活 保 護 受 給 者 (2) 半 就 労 生 活 保 護 受 給 者 新 しい (A) 木 賃 アパート (3) 高 齢 生 活 保 護 受 給 者 (4) 年 金 生 活 高 齢 者 (1) 脱 野 宿 生 活 保 護 受 給 者 (D1) 福 祉 アハ ート 初 期 型 (E) 戸 建 型 共 同 住 宅 狭 い 母 子 等 世 帯 (5)や 障 害 者 (6)は 広 くて 設 備 の 整 った 物 件 (B2,C)を 当 初 から 選 択 する 傾 向 がある 生 活 保 護 受 給 者 (1,3 等 )では より 広 く 設 備 の 整 った 新 しい 物 件 (B2,D2,E)に 転 居 する 傾 向 みられる 年 金 生 活 高 齢 者 (5)は 古 くて 狭 い 物 件 (A,B1)に 住 み 続 けざるを 得 ない 宿 泊 所 共 同 住 宅 と 居 住 者 の 類 型 の 対 応 関 係 ( 仮 説 ) 住 戸 : 広 い (C)マンション 西 成 北 西 部 地 域 (B2) 文 化 住 宅 風 呂 付 (D1) 福 祉 アハ ート 初 期 型 (D2) 福 祉 アハ ート 後 期 型 (E) 戸 建 型 共 同 住 宅 供 給 時 期 : 古 い (A) 木 賃 アパート (B1) 文 化 住 宅 風 呂 無 簡 易 宿 泊 所 (1) 脱 野 宿 生 活 保 護 受 給 者 簡 易 宿 所 転 用 共 同 住 宅 ( 福 祉 アパート) (3) 高 齢 生 活 保 護 受 給 者 (4) 年 金 生 活 高 齢 者 新 築 支 援 付 き 共 同 住 宅 ( 福 祉 アパート) 簡 宿 共 同 住 宅 複 合 型 新 しい (4) 年 金 生 活 高 齢 者 (3) 日 雇 労 働 者 狭 い 西 成 あいりん 地 域 簡 易 宿 泊 所 あるいは 野 宿 からあいりん 地 域 の 福 祉 アパートに 移 行 する 傾 向 が 約 10 年 前 から 見 られる 最 近 では あいりん 地 域 の 福 祉 アパートと 西 成 北 西 部 の 賃 貸 住 宅 とを 行 き 来 するケースが 見 られる 簡 宿 共 同 住 宅 複 合 型 に 転 用 する 場 合 簡 易 宿 所 で 宿 泊 する 労 働 者 がそのまま 生 保 に 移 行 するケースが 多 い 19

4.ヒアリング 調 査 から 見 えてきた 現 状 20

4-3. 収 益 源 ごとにみた 適 正 ライン 設 定 の 振 り 幅 21

4-4. 聞 き 取 り 対 象 者 の 例 4-5. 聞 き 取 り 内 容 の 例 と 聞 き 取 りから 見 えてきたキーワード 22

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A B 35 7

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40 12

41 13

42 14

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K 44 16

1998 10 A N 2002 14 200 7080 120,130 2002 14 2 3 5 8 42,000H15.03 42,500 % N H7,8 2002 142003 15 2004 16 1 H11,12 45 17

50 K 200 2 70 80 120130 20%80% /1 80-90% K 2000 122001 13 ( 46 18

47 19

48 20

49 21

50 22

51 23

52 24

53 25

54 26

55 27

56 28

57 29

58 30

59 31

60 32

61 33

62 34

63 35

64 36

65 37

66 38

67 39

68 40

2007 9 21 69 41

70 42

71 43

72 44

73 45

74 46

75 47

76 48

77 49

78 50

79 51

80 52

81 53

82 54

83 55

84 56

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86 58

87 59

88 60

89 61

90 62

91 63

92 64

93 65

94 66

95 67

96 68

97 69

98 70

99 71

100 72

101 73

102 74

103 75

104 76

105 77

106 78

107 79

108 80

109 81

110 82